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  1. 自作人魚投稿(再掲)スレ(15)13/07/15(月)20:18
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「赤いシャツを着た人魚」

 投稿者:いぬい  投稿日:2013年 1月28日(月)23時14分35秒
返信・引用 編集済
  「あすなひろし作品選集8」に収録。メジャー誌の連載でしか知らなかったので、
叙情的で詩か寓話のようなショートコミック作品群のあることを知りませんでした。
http://asunahiroshi.jp/shop/anthologies/202

船から海に落ちた少女は赤いシャツを着た男性の人魚に助けられる、
詳細なネタバレはしませんが直球の人魚ものではなく幻想です。
江東区の森下文化センターで開催中の「永遠の少女マンガ展」にて
上記を含め既刊を手にとって見ることができます。
http://www.kcf.or.jp/morishita/event_detail_010200400091.html

これはたまたま見つけたので、他に人魚マンガがあったかどうかは不明。
図書館のほうにはなにかしらあると思いますけど…

この展示、三原順晩年の鬼気迫る描き込みの原画はじめ、原画と見まごうほどに
精度の高い複製「原画’(ダッシュ)」の展示、関連図書から、ちょっとした
マンガ図書館(閲覧無料!)まで、ゆっくり見ようと思ったら時間が無限に要ります(;´Д`)

2/11までは現在開催中の第一期。
第二期は大好きな「おおやちきさん」の少女マンガからイラストまでを網羅した展示です。
時間を見つけてまた行きたいなぁ!
 
 

モーツー新連載「アキンボー」

 投稿者:いぬい  投稿日:2013年 1月23日(水)07時38分33秒
返信・引用 編集済
  http://morningmanga.com/news/2161
http://morningmanga.com/lineup/211
「ディベーティアン」の作者ですかね。目の描き方に特徴ある感じ。
ぬーん。絵柄がそんな好みではないが(シツレイ)、人魚連載は追い風だなあ。

高円寺のブック喫茶で人魚本(既刊)1冊発見するとかもあったw
忘れなければあとでリンク貼っておきます。
 

書きかけver.2と凍結宣言

 投稿者:いぬい  投稿日:2013年 1月19日(土)09時37分9秒
返信・引用
  微調整しましたがダメダメだ! 今回はサクっと続きが書けそうにないので、しばらく放置・塩漬けにしときます。
なんか思い付く日がくることを信じて!(ソードマスターヤマトふう)

---
 奥のプライベートルームから聞こえていた歌声がふと止んだ。
「龍ちゃん、あなたもっと笑ったほうがいいのにね」
 良く通る涼やかな声は、からかうような微笑みの気配をたたえている。カウンターの天板を丁寧に拭いていた龍一は、閉まったままの扉にちらりと視線を投げ、眉をひそめた。
「オーナー、その尾ひれ、早くしまってください。って言うか、レナさん、扉越しに俺の顔なんか、見えるんですか?」
「まさか。あなたとは違うもの」
 遠隔視の能力を持ち、扉や壁の向こうであっても「見る」ことの出来る龍一の視界にうつるレナは、くすり、あでやかな笑みを見せた。クッションを積み重ねたカウチの背もたれに流れる髪は金を帯びた翠色、瞳は海の青。カウチから床にのびる下半身のたおやかな曲線は蒼銀の鱗に覆われて、床には花嫁衣装の裳裾のように、大きく透明な尾ひれが広がっている。レナは、「西の王国」に連なる群れ(クラン)の人魚なのだと、初対面で名乗った。龍一には海の世界も「王国」がなんなのかも理解はできなかったが、彼女が海に棲む種族であることや、彼自身と同じく、見かけ通りの年齢ではないらしいことなどは納得するしかなかった。
「見えなくたって、龍ちゃんがどんな顔してるかなんて、だいたいお見通し~」
 節を付けて歌うようにつぶやきながら、さらりと肩越しにはらいのけた髪が麦わら色に、瞳は柔らかな若葉色に変わる。尾ひれがすっと見えなくなり、カウチから立ちあがった彼女の白い脚には、もう鱗の影すら残っていない。
「仏頂面してたら、せっかくの可愛い顔が台無し~」
「可愛いとか言うの、やめてください。だいたい『龍ちゃん』ってのも、なんか子どもっぽいし」
 龍一は、年相応に見えないことも、童顔や伸びない身長も気にしてないわけではなかった。経験から殺伐とした空気をまとうことで多少は年齢をごまかせると知ってことさらにそうしてきたことも、無愛想な外見に拍車をかけていると、自覚はしている。
「そういうの、良くないわよ。別に未成年に見えたっていいじゃない」
「ああもう。心を読むのも駄目です! 買い出しに出て俺が補導でもされたら、困るのはレナさんですよ」
 龍一の文句には答えず、くすくす笑いながらガーターベルト、ストッキング、シルクのドレスを身に付けると、扉を開け放ち、細いヒールを床に鳴らして、彼女は店に降臨した。カウンターの側まで優雅な足取りで歩み寄ると、龍一の顎に指を添えて顔をのぞき込む。
「人間であってもなくても、ヒトの間で生きてくうえではね、表情と言葉って、とっても大事なの。笑顔は人づきあいの基本なんだから、龍ちゃんは口角あげる練習しなきゃね」
「……努力します」
「それにね。龍ちゃんの笑顔、大好き。あんなふうに笑えるなら、もっと見たいなあ、って思うの」
 龍一はまたたき、軽く頬を赤らめた。
 床近くまでのマキシ丈、胸が開いて広くデコルテを見せるデザインの、深い海の色をしたマーメイドラインのドレスをまとっているのが本物の人魚だなんて、いったい誰が思うだろう。衣装やアクセサリーに相応しい「妙齢の美女」そのものの印象にも関わらず、笑って小首を傾げる仕草などは、ときにハイティーンの少女のようにすら思える。
(俺も他人のこと言えないけど、レナさんって、年齢不詳にも程があるよなあ…)
 苦笑しつつ、龍一は数時間前に消したおもての看板に再び灯をともす。カフェ『マーメイド』は朝10時から夜10時までの営業だが、満月や新月など、オーナーいわく「潮の具合が良い夜にだけ」深夜営業をすることがあり、今夜がその晩なのだった。
 不定期の深夜営業で、とくに宣伝しているわけでもないのに客はやってくる。深夜のこととて満員になるほどでもなく、オーナーと2人で切り盛り出来る程度ではあっても途切れなく。いまオーナーは乞われてテーブルにカードを並べ、占いをしている様子だ。
 几帳面に拭き上げたグラスを棚に戻そうと客席に背を向けたとき、龍一の首筋を、ざわり、何かが撫でた。間違えようもなく濃厚な、それは異界の気配。「何故こんな場所に」と考えるより早く身の内に居る「龍」が牙を剥き、龍一は瞳が血の色に、深紅に燃え上がるのを自覚した。

「この人はあなたの敵じゃない。力をおさめて」
 鋭いレナの声に、びくり、身を震わせる。無意識に左腕にまとっていた炎を消し、まぶたを閉じて深呼吸する。意志の力で「龍」を押さえ込むとそれは身じろぎし、渋々といった風に意識に溶けた。目を開けたときには、ごく普通の黒い瞳に戻っている。
「ごめんなさい梨花さん、驚いたでしょ」
「あ、はい、大丈夫です」
 いたわるようなレナに、その客―梨花―は気丈に応じる。
「失礼しました」
 息をひとつ吐いて客席に向き直り、龍一は頭を下げた。先ほどの異界の気配はもう、どこにも感じられない。
「もしかしたらあなたの頼みごとは、私よりもこの子に、龍ちゃんにまかせるのが良いかもね」
 龍一と梨花は視線を交差させ、それから同時に言葉を発する。
「ちょ、レナさん、何を」
「だって今、この人」
 レナは苦笑混じりに肩をすくめた。
「説明するけど、長くなりそうだから、ドリンクお願いね。龍ちゃん、あなたも好きなもの作って」
 十数分後。ソイラテ、ラテ・マキアート、クリーム山盛りのホットココアがテーブルに並んだ。

(つづかない)


 

そーいえば

 投稿者:いぬい  投稿日:2013年 1月19日(土)01時34分17秒
返信・引用
  モーニングにたしかモーツーの次号から始まる人魚マンガの予告が載ってた。
けど、俺の守備範囲ではなさそーなので生暖かく見守ります(察してねw)

公式サイトにあんま情報がない…
検索が足らぬのかもだが、まあいいや(ナゲヤリ
 

例によって書きかけタイトル未定(1)

 投稿者:いぬい  投稿日:2013年 1月14日(月)05時44分31秒
返信・引用 編集済
   人魚ものにしてはイレギュラー、ちうか、内輪受けにも程がある(うれしいのは自分だけ! まさに俺得!)。あいかーらず先のことを考えてないので、削除とか途中で終わる可能性も大w

---
「龍ちゃん、あなたもっと笑ったほうがいいのに」
 奥のプライベートルームから聞こえる涼やかなその声は、からかうような微笑みの気配をたたえてもいる。

 カウンターの天板を丁寧に拭いていた龍一は、閉まったままの扉にちらりと視線を投げ、眉をひそめた。
「レナさん… あ、いやオーナー、その尾ひれ、早くしまってください。いくら開店前って言っても気が緩み過ぎでしょう。…って言うか、扉越しに俺の顔なんか、見えるんですか?」

「まさか。あなたとは違うもの」
 さらりと肩越しにはらいのけた長い髪が金を帯びた翠玉の色から麦わら色に、青鋼玉色の瞳が柔らかな若葉色に変わる。床に花嫁衣装の裳裾のように広がっていた尾ひれが幻のように消えて、カウチから立ちあがった彼女の白い脚には、つい先ほどまで覆っていた蒼銀色の鱗の影すら残っていない。

 手早く下着とガーターベルト・ストッキングを身に付けると、扉を開け放ち細いヒールを床に鳴らして、彼女は店に降臨した。床近くまでのマキシ丈、深い海の色をしたマーメイドラインのドレスをまとっているのが本物の人魚だなんて、いったい誰が思うだろう。衣装やアンティークシルバーのアクセサリーに相応しい印象にも関わらず、くっと笑って首を傾げる仕草などは、ときにハイティーンの少女のようにすら思える。

(他人のこと言えないけど、人魚って年齢不詳にも程があるよなあ…)
 苦笑しつつ、龍一はおもての看板に灯をともす。
 カフェ『マーメイド』は朝10時から夜10時までの営業だが、満月や新月など、オーナーいわく「潮の具合が良い夜にだけ」深夜営業をすることがあり、今夜がその晩なのだった。


 不定期の深夜営業で、とくに宣伝しているわけでもないのに客はやってくる。深夜のこととて満員になるほどでもなく、オーナーと2人で切り盛り出来る程度ではあっても途切れなく。いまオーナーは乞われてテーブルにカードを並べ、占いをしている様子だ。

 拭き上げたグラスを棚に戻そうと客席に背を向けたとき、龍一の首筋を、ざわり、気配が撫でた。間違えようもなく濃厚な、それは異界の気配。何故と考えるより早く身の内に宿る「龍」が牙を剥き、龍一は瞳が血の色に変わるのを自覚した。

(気力が尽きたのでつづく)。
 

人魚になったヤンキー

 投稿者:いぬい  投稿日:2013年 1月13日(日)16時07分49秒
返信・引用
  イルカと姐御ルリちゃんのかけあいとかテンポよくて面白い!
今頃知ったのも難ですけど、続きが更新されてないようなのは残念だ…
http://ncode.syosetu.com/n9708g/
 

なるたる5巻

 投稿者:いぬい  投稿日:2013年 1月 1日(火)20時09分5秒
返信・引用
  先日Twitterで情報いただいたのです。
https://twitter.com/vande1021/status/282845126496223232
とりあえず手持ちでぱっと思い出せるのが、なるたる5巻(鬼頭莫宏・2000年)と、姉さんゴーホーム(石田敦子・2009年)という漫画なんですが・・・それこそちゃんと情報仕入れいている人には遅すぎたかも知れませんね。読んだことあります?
---
おお・・・「姉さん~」ご存じでしたか。補足しておきますと「人魚」そのものでなく「人魚めいた存在」くらいのものが出てきます。かつ、5巻のみがその人魚編ともいうべきお話で他の巻には登場しませんのでご注意を~
---

5巻だけ電子書籍購入しました(;´Д`)アラワザ!
たしかに「人魚めいた存在」って感じで、フォルム、イメージは完全に人魚ですが
泳いでるとかではありません。美しく畏怖を感じさせる描写にゾクゾクします。

ん~ ただ、直球の人魚というよりは周辺分野作品という感じでありますので、
判定は読んだ皆様におまかせかな。
作品自体は面白いし気にはなっていたので、いずれ全巻(紙で)揃えて読むかもです。

ばんでさん、情報提供ありがとうございました!
 

2013年あけました

 投稿者:いぬい  投稿日:2013年 1月 1日(火)04時22分2秒
返信・引用
  モチューというわけでもないけれど、なんか未だに「おめでとう」と言っていいものか
どうかな気がしていたりしますね(個人的に)。
まあいっか、差し障りのない方はおめでとうございます、そうでない方も、
新しい年が平穏で実りあるよい年でありますようにお祈り申し上げます。

さて、本家サイトは長いことほったらかしで恐縮の極みですけど、FFFTPも
開発終了だしパスなくすし、ニフティ経由で手動で更新するしかなくなってるよな
アホな状況ですw 別のFTPソフト入れりゃいいんですけど面倒だ!
そのうち気が向いたら改装する…かも(限りなく低い可能性で)。
現状、この掲示板とブログ、pixivでことたりちゃってるからなー。
インデックスおよびライブラリとしてのサイトは必要だとは思ってるので存続しますけどね。

さて、2013年。
『人魚(マーメイド)の花籠』の連載と、『むろみさん』アニメ放映開始という
大きい2つの事案がありますね。
これまでも人魚マンガ・人魚アニメはありましたけれど、今回の2作品では
海上都市、海辺、人魚の暮らす海中などの風景にフォーカスが当たっていることが
(個人的に)とても嬉しいです。
多くの(俺の書く話含めて)人魚物語は足を生やして地上に居る話が多いので、
それじゃ人魚の魅力半減だろ! みたいなとこがあったと思います(個人的に)。
まずはおめでたい。言祝ぎます。

---
昨年前半は体調も悪く「もう新作テキストなんざ書けぬ、旧作リライトして細々と
pixivに上げるだけなんだ!」と自嘲めいた気持ちでおりましたが、
入院前後の療養期間の暇をもてあましたwのと、もしかしたら死んでたかもという
プレッシャーと、有る意味の開き直りなんかが奏功したのか、テキトーな感じであれば
なんか出力できそう、いや出来るかも、出来た! …ということがありました。
要は気の持ちよう、あまり肩にちから入れすぎないことがたいせつのようです。
なので、今年もぼちぼちと、絵とテキスト両輪をうまく回してゆきたいショゾンです。
大言壮語は吐かず、しごくテキトーに、出来ることを淡々と。

最後になりましたが、情報を教えてくださる皆様には心からの感謝を。
この掲示板やTwitterでwebに放流してますけど、どんだけ業界に貢献できてるものか、
良いハブがあればそこへ提供するんだけど、ヒキコモリゆえにweb上のおつきあいもなく、
仕方ないので相変わらず辺境でひっそりとつぶやいてゆくと思います。
人魚著作などに関する情報は変わらずゆるく募集しておりますので、どうぞ
本年もよろしくお願いいたします。
 

【かきかけ】途中すっとばして書きたいとこだけ書く悪癖!

 投稿者:いぬい  投稿日:2012年12月27日(木)00時21分5秒
返信・引用
   サイトのほうに長年ほったらかしてる未完結のやつを終わらせることをつらつら考えてたんだけど、そこへ至るまでのおはなしと、積み上げる感情とエピソードと、騒動起こして収めるために、いったいどんだけの2バイト文字列を並べるのか、考えたら気が遠くなりそうです。いや実際なったw

(前提このへん)
http://homepage3.nifty.com/coolmint/mic1.html
http://homepage3.nifty.com/coolmint/mic2.html
http://homepage3.nifty.com/coolmint/mic3.html

 今読むと色々ひどい。まあ仕方ないので頭っからリライトするか、新規まき直してピースを埋めるように1つずつエピソードを積み重ねてゆくのか、テキトーにどっちかで進めると思う。

 んで、クライマックスだけ先にスケッチ、というか書いちゃった。これも最後には整合性を保つために大幅に書き直さねばならんのだろうけど。それでも、あの頃(サイトやってた頃)に書けなかったものを、今は無理矢理にでもひきずり出すことが(しんどいけど)可能な気がするので、絵の合間にぼちぼちキーを叩いてみよう。前置きが長くなった。以下、俺得w

---
(とうとつに始まる)

「優、あたしのこと……」
 頬を伝う涙とともに、波頭が堤防を超えるのにも似て彼女の心にあふれるものが、優には見える。玲(あきら)は取り戻したのだ、幼い頃の、そして、ふたたび優に出逢ってからの人魚の関する記憶を。
「何度も助けてくれたんだよね。ありがとう、今まで思い出せなくてごめんね」
 波打ち際に座り込んだまま、腰から下を波に洗われている優が玲を見上げる。海色の瞳に揺れているのはとまどいと懼れ―― かすれた声で、彼は問いを発した。
「僕を、怖いと思ってるでしょ」
 玲は笑った。かげりのない笑顔を見せて。
「怖いよ。だけど、優は優だもの」
 そのまま、玲は優に勢いよく抱きつき、倒れ込んだふたりの身体は派手なしぶきを立てて波の下に沈んだ。玲のこらえきれないくすくす笑いは弾ける泡の連なりになって、小さな歌を奏でる。
(心を読まれるのって、そりゃおっかないけど。でも、今はそれでもいいと思ってるよ。だって、言葉で表せない気持ちとかも見えるんでしょ?)
(見えるよ)
(おかげでこうやって、水の中で話もできるし。便利だよね)
(……ん)
 ぷはっ、玲は顔を上げ、息をついてから水面越しに優をのぞき込む。
「ねえ優。あたし、優にひどいことしたと思う。もし許してくれるなら、最初からやり直そうよ」
 水面下、玲の髪からしたたる雫が作る波紋の向こうで、仰向けに横たわったままの碧い瞳が揺れる。優はまぶたを閉じ、顔を両手で覆ってしまう。水の中では涙を流す意味はないけれど、波立つものを抑えきれなかった。数度の深呼吸、大きく水を吸い、吐き出して、それから優は起きあがった。波に洗われながら、座ったまま向かいあう。
「謝るのは僕のほう。ずっと本当のことが言えなかったし、君の記憶が封じられてるのを知っていながら、どうすることも出来なかったんだ」
「あのね」
 優の鼻先に触れそうになるくらいに顔を近づけ、目をいからせる。
「最初っから、って言ったでしょ。終わったことはもういいの」
 表情をゆるめると、ぺこり、玲は頭を下げた。
「はじめまして。あたしは沖田玲(おきた・あきら)。好きな教科は体育と芸術、苦手なのは歴史と数学。ハーゲンダッツとぬいぐるみが大好きで、泳ぎだけは苦手だけど練習したいなって思ってる。それから、同じクラスの那神くんのことが気になってます。仲良くしてもらえたら嬉しいな」
 にこっと笑って言葉を継ぐ。
「さあ、あなたのことも教えて?」
 優も微笑み、考えながら切り出した。
「はじめまして、僕の名は那神優(ながみ・ゆう)。〈東の神殿〉に連なる群れ(クラン)の人魚です。地上のことが知りたくて、お店の手伝いをしながら巽さんちに居候させてもらってます。ある女の子のそばに居たくて、学校に通うことにしました」
 言ってから、優は耳まで真っ赤になる。くすっと玲が笑い出し、ふたり、声を合わせて笑い合った。

「おーい、優。そろそろ上がってレイちゃんにシャワー浴びてもらえよ。風邪でも引いたら困るだろ」
 遠慮がちな、だが大きな隆之の声が堤防の上から降ってきた。微妙な雰囲気を読んではいたが、こちらを気にしてはいた様子だ。
(タカさん、気を遣ってくれてありがと)
 優は心で言うと立ち上がり、玲に手を差し出した。
「行こう、玲」
 水掻きのある手と、少女の手がしっかりと握りあい、ふたりは砂浜を道のほうへと歩いて行った。

(おしまい)
 

高畠エナガさんの新連載に期待ッ

 投稿者:いぬい  投稿日:2012年12月19日(水)22時59分56秒
返信・引用 編集済
  高畠エナガ新連載『人魚(マーメイド)の花籠』はスーパーダッシュ&ゴー2月号とな! また地元の書店に入らなさそうな雑誌だが(;´д`)、人魚クランは全力で応援だ! #人魚 #マーメイド
http://twitpic.com/bnbhcp

---
Twitterに書いたやつの転載で実際テヌキな!(ワータヌキではないw)

【追記】
 公式な。http://sdgo.shueisha.co.jp/_hanakago/

 表紙からしていいねいいね~(*´Д`)! 12/25発売ですよ!
 http://sdgo.shueisha.co.jp/
 

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